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注目論文(「『薬剤取調之方法』と医薬分業」)〔青木歳幸佐賀大学特命教授〕を公開・紹介します。【相良知安資料】

 「医制」(明治7年公布)の起草者について、従来の通説を訂正する実証的で画期的な注目の論文(青木教授)を紹介します。

  「相良知安資料」(相良家文書)は、佐賀県立図書館に所蔵(約110点)され、古文書DBにて公開・閲覧できます。資料の中に、『薬剤取調之方法(28条)』 (相939 54-1589)があります。

相良知安が明治5(1872)年、「第一大学区医学校学長」(現東大医学部)に就任した当時に執筆した文書です。この度、本文書を解読し論考された青木歳幸佐賀大学特命教授が、『薬剤取調之方法と医薬分業』(出典「佐賀医学史研究会「会報(第140号)」(2020(令和2)年8月1日発行)と題する論文を執筆・発表されました。

   ※『薬剤取調之方法(28条)』(相良知安資料)の冒頭文書

そこで青木歳幸先生のご了承を頂きましたので、下記のPDFファイルにて公開・閲覧します。『薬剤取調之方法(28条)』は、また相良知安が同時期に執筆した「医制略則」(85条)の、「第四薬舗 附売薬 第52章~)に引き継がれ、さらに「医制」(76条)の「第四薬舗 附売薬 第54条~)に同じ内容で結実しています。 なお「医制」(76条)の内容は、相良知安が執筆した「医制略則」(85条)と、ほとんど同じ内容であると判ります。「医制略則」と「医制」は、佐賀県立図書館(古文書)DB(相良家文書)にて、閲覧できます。

『薬剤取調之方法』論文及び『医制』に関して、先行した研究論文【学術論文の紹介】=【『明治「医制」再考』(尾﨑耕司大手前大学准教授論文)】を、本HPの【史料・史跡集】に【学術論文の紹介】として公開していますので、併せて閲覧くだされば幸いです。

我が国近代医学制度の基礎を築いた「医制」は、佐賀藩出身医師の相良知安と同郷で門下の医師永松東海の尽力によって成立したと言えるのです。

我が国医学史上で、これまでの通説(2代目医務局長の長与専斎が、「医制」の起草者であるとの通説)は、本論文の画期的で実証的知見により訂正されました。相良知安の名誉回復と功績が再評価されることを強く望みます。

下記のPDFファイルをクリックして閲覧下さい。

→→ ・『薬剤取調之方法と医薬分業』(青木歳幸佐賀大学特命教授論文:PDF:2.87MB)

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